真犯人は手を引っ込めたと思います

     被害者女性は右ひじにバッグを掛け、両手で胸のあたりに蓋付きコーヒーカップを持って混んだ電車の乗っていました。
     被害者女性は、おおむね次のような被害を受けたと言っています。
    「人の手のひらがお尻の右側に張り付いて、さするように、なでるように左側に移動し、右側に戻って、その手はいったんお尻から離れた。同じことがもう一回あって、次はつかまえてやろうと思い、右ひじにはバッグがかかっていたので、左手で犯人の手をつかむため、それまで両手で持っていたコーヒーカップから左手を離し、下に下ろした。すると前二回同様にお尻の右側から左側に手のひらが移動してきたので、振り向くと同時に左手で犯人の右手をつかんだ。しかし、つかんだ瞬間には、犯人の手はお尻から離れていた。その手はNさんの手だった」。

    ハート


     上告趣意書(P27)は、痴漢をする者は、捕まらないように全神経を集中して相手の動きに注意を払うものであり、本件被害女性のように、左手をコーヒーカップから離して下に下ろすような逮捕に向けての予備行動があれば、いち早く察知して素早く手を引っ込めるなどの回避措置を講じるから、女性が真犯人の手を間違いなくつかむことは不可能か又は著しく困難と指摘していますが、私も、やはり真犯人は手を引っ込めたと思います。
     なぜならば女性は、三回目にお尻の右側から左側に移動した犯人の手をつかみに行き、Nさんの手をつかんで、つかんだときにはNさんの手はお尻から離れていたわけですが、これは前二回の犯人の犯行パターンと違うからです。お尻の右から左へ、左から右へ戻って手を離す。これが前二回の犯行パターンで、つかんだときに、犯人の手は左側にあり、お尻から離れていたということは、逮捕に向けた予備行動を察知した犯人が手を引っ込めたことにほかなりません。
     本件の場合、女性に手をつかまれたのはNさんですから、Nさんが引っ込めたということになるのですが、Nさんの立ち位置からは、逮捕に向けた女性の一連の準備行動(両手で持っていた紙コップから左手を離し、右手に持ち替え、左手を横に下ろす)がよく見えるんですね。Nさんならば、女性がカップから左手を離し、右手に持ち替えた段階で、ショルダーバッグのベルトをつかむとか、吊り革をつかむとか、捕まらないように対策を講ずることができたのです。三回目の犯行には及ばない。
     Nさんはやはり、弁護団が指摘するように、振り向いた彼女に手首をつかまれるまで、何も考えずにボサーッと、突っ立ていたのでしょう。
     逆に真犯人は、振り向いた彼女がNさんの手をつかんで騒ぐまで、カップから左手を離し、下に下ろすという準備行動があったことを知らなかったのではないでしょうか。
  • 2009.08.22 Saturday
  • 23:55
  • 痴漢冤罪練馬駅事件
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  • 2017.08.19 Saturday
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