歯医者の霊がついている せ爐鵑世蕕垢阿忙笋里箸海蹐

     この記事の続きなので、読者の中には、階段を上るように天国に行けるのを楽しみにしていた方がおられるかもしれませんが、今回は「死んだらすぐに私のところへ」です。



      どういう流れでこんな話になったのか前後の記憶はないのですが、歯医者と矯正の先生と髪の長い女の子と私の4人になったとき、この4人がどういう順番にあの世に行くかという話になり、年齢順にということになりました。髪の長い女の子(シーちゃん? チーちゃん?)が一番若く、次に若いのが矯正の先生であることは、パッと見た感じでも分かることだったのですが、私と歯医者のどちらが先かでモメました。私の保険証を見ているのだから、歯医者は私の年齢を知っています。でも私が歯医者のことで知っているのは、東京医科歯科大出身ということくらいで、年齢も何も知りません。聞いても教えてくれなかったので、次のような会話になりました。

    「生年で、私のほうが年上だったら、私の方が先。あなたのほうが上だったら、あなたの方が先。同じだったら…」
    「同じだったら?」
    「あなたが先」
    「なんで?」
    「男だから。男と女じゃ、女のほうが長生きするものなのよ。イヤなら私が先でもかまわないよ。その代わり私の葬式で私の棺桶を担ぐのよ。棺桶担ぐのは男の仕事だからね」
    「……、イヤ、ボクが先に行く」
    「安心しな。私もすぐに行くから」
    「うん。すぐおいで」
    「……私、すぐに行くの止めた」
    「なんで」
    「良いこと思いついた。あんた、向こうへ行ったらすぐに私のところに来なさいよ」
    「どういうことよ」
    「この間、魂を肉体から切り離して、あんたたちのことを向こうに連れて行ったでしょ。生きていると肉体の殻から魂は出られないけど、死ねば自由にどこへでも行けるんだから、あなたが死んだら、すぐに私のところに来なさいよ。私のほうからも時々行くからさ」
    「どういうことよ」
    「あなたがたが向こうへ行ったのは、私が連れて行ったからでしょ。あなた方は自力では行けないけど、私は自力で行ける人なわけ。だからあなたが向こうへ行ったと知ったら、私のほうからも時々行くからさ、あなたも私のところに来なさいよ。私にところだけじゃないけどね。家族のところにも、矯正の先生のところにも、髪の長い女の子のところにも来るのよ。でも私にのところに真っ先に来て、一週間とどまること。家族のところにすぐに行っちゃダメよ。家族は忙しいんだから」
    「忙しい? どういうことよ」
    「家族はこの世のことに忙しいでしょ。医者とも話さなきゃならないし、葬儀屋と打ち合わせしなくちゃならないし、病院の支払いだってあるし……」
    「病院の支払い!」
    「そうよ。そんな忙しいところに行ったって、迷惑がられるだけだから、私のところに来なさいよ。一週間もすれば落ち着くから、それからだわね家族のところに行くのは」


     歯医者さんと最後にお会いしたのは2000年4月27日(木)の夜です。このときに、実は私と歯医者の生年が同じであることを聞きました。

    (続く)
  • 2010.07.08 Thursday
  • 19:56
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