天国は絶対評価

  • 2011.05.11 Wednesday
  • 13:20
  • 日記・つぶやき
  •  芥川龍之介の「蜘蛛の糸」が映画化されるというニュース()に、「事故死したカンダタが黄泉(よみ)の国で、なぜ香典を盗んだのか過去を振り返る形で物語が展開。すべてが明らかになった時、天国からクモの糸が垂れてくる…」と書いてあり、「アレ? こんな話ではなかったはず」と思い、「蜘蛛の糸」を読み直しました。やはり原作は、こういう話ではありませんでした。
     映画については、出来上がったものを観てみないと、これ以上のことは言えませんが、芥川の「蜘蛛の糸」は、天国とはどのようなものかが分かるからと、私が弁護士Aに読むように強く薦めたものです。この時私は、天国は絶対評価であると話しました。
     たとえば入学試験は、50人とか100人とか定員があるから、入学したければ、この定員の枠内に入らなくてはならない。他者との競争に勝たなくてはならない相対評価だけれど、一定の技能を身につければ、誰でも何人でも合格できる運転免許のように、天国は定員のない絶対評価だから、天国に入るのに他者を蹴落とす必要はない。
     地球上にどれだけ人間がいるのか知らないけど、人間の重みで地球がつぶれることがないように、天国に上る蜘蛛の糸は、人間の重みで切れることはない。それを勘違いして、他を蹴落とそうとするから切れてしまう。このへんのところが、芥川の「蜘蛛の糸」を読むとよく分かるよと、[(2012年5月14日追記→)こういう人間がうっかり天国に入ると、天国が途端に地獄と化す。だから、こういう人間は天国に縁がないのだと、]24年前の3月某日に弁護士Aに話したのでした。
     ただ、今ここで訂正したいのは、カンダタが他を蹴落としにかかった瞬間に、お釈迦様が蜘蛛の糸をハサミで切ったと私は弁護士Aに話したのですが、これ違いました。正しくは、お釈迦様が切ったのではなく、蜘蛛の糸は自然に切れてしまったのです。


     
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